
なんか、ツイッターとか見てたら、ジーンズのエドウィンが倒産したみたいなツイートがたくさんあったので、「ああ、そうなのか!」と思ったけど、東京商工リサーチの記事を見ると、倒産ではなくて、事業再生ADR手続きの利用を申請とありました。
これは倒産しないで何とか頑張りたいから、誰かに間に入ってもらって、再生への道筋を見いだそうという試みだと思います。
今から「倒産」というイメージが進行してしまうと、かわいそうなので、ADRとはどんなものなのか書いてみたいと思いますが、私は、法律の専門家ではないので、表現が正しくない場合もあるかもしれませんがその点はご了承下さい。
一般的に企業がダメになるパターンでよくあるのが、倒産ですね。
でも、倒産っていうのは、会社を整理するためにいくつかある手段の総称のことで、一口に倒産といってもいろんなパターンがあります。
最も一般的なのが、破産というヤツで会社(あるいは個人)が、持っている財産をすべて処分して、清算してしまうことです。倒産のイメージに一番近いのはこのパターンではないでしょうか。
その他に、会社を再建させる前提で「会社更生法の適用」があります。これは、経営破綻について関係のなかった役員や社員などは会社に残って、再生の道を歩むことができます。ですが、申請した時点で倒産と見なされます。
よくニュースなどで、「事実上の倒産」と表現されますが、こういう理由からなんですね。
その他にも中小企業向けの再建型清算方法である「民事再生法」や清算型の「特別清算」など、いずれも倒産と見なされます。
また、手形や小切手の不渡りを一定期間に2度やってしまうと、取引停止処分を受けますが、これも「事実上の倒産」となります。
このように倒産といってもいろんなパターンがあるんですね。
エドウィンは倒産ではない
そして、今回のエドウィンの場合は、上記のいずれにも当てはまりません。
「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)手続きの利用を申請した」とのことですから、裁判などでお金や時間を使わないで、再生するために第3者を交えて、調停を行うということです。
また、相手側もこの提案に了承したということですから、あとは解決に向けての話し合いが行われ、再建へ向けて再スタートといった流れになるんじゃないでしょうか?
だから、エドウィンは倒産したのではなくて、倒産させないためにADR手続きをとり、再起を図っているというのが正しい言い方だと思います。
裁判になれば、負債総額なども公になりますが、このADRの手続きの場合、表に出てきません。現に東京商工リサーチ等のサイトを見ても「負債総額」は空欄になっています。
エドウィンは日本を代表するジーンズメーカーですから、なんとか困難を切り抜けていって欲しいものです。
私たちもあまり「倒産、倒産」と騒がず、行く末を見守りたいものです。