
イギリスの皇室御用達のイヌと言えば、ウェルッシュ・コーギー(正式名称:ウェルシュ・コーギー・ペンブローク)ですが、この愛くるしい顔立ちのコーギーが今、絶滅の危機に瀕しているといったら、驚かれる方も多いのではないでしょうか?
イギリスケンネルクラブによると、2013年に新たに登録されたウェルシュ・コーギー・ペンブロークの数は241匹とかなり少なく、このペースだと来年には絶滅危惧の在来種に分類されてしまうようです。
コーギーと言えば、短い足と尻尾のないお尻が特徴的な犬種ですが、イギリスでは2007年に制定された「断尾」禁止法のため、イヌの尻尾を切り取ることを禁止しています。
その結果、それまでのブリーダー達が外見の変わってしまった犬種に魅力を感じなくなり、繁殖をやめた人が多いためだとの見方もあるようです。
【ウェルッシュコーギーとは】
大きさは体高25〜30㎝くらい、 体重15キロ前後の牧羊犬で、原産はイギリスのウェールズ地方。
ウェルッシュコーギーの名で呼ばれる犬種は2種類あって、ひとつはここで話題になっているウェルシュ・コーギー・ペンブローク(Pembroke) で、もう1種類はウェルシュ・コーギー・カーディガン(Cardigan)です。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンのほうは、もともと尻尾がある(正確には「断尾」しない)犬種です。
日本の状況はどうなのか?
では、我が国日本でもコーギーの絶滅は危惧されているのでしょうか?
ジャパンケンネルクラブのデータを確認してみると、2012年度のデータになりますが、年間の登録頭数は6,267頭で13位と、一時のブームは去ったもののまずまずの人気を誇っているようです。
日本においては今のところ「段尾」禁止令はないので、コーギー犬にとっては災難ですが、一気にブリーダーの熱が冷めてしまう事はなさそうです。